訃報を聞いたら
とるべき行動とマナーについて
訃報を受けたら、まず落ち着いて自分のとるべき行動を考えます。
訃報を受けてからの対応は、故人と自分との関係や親交の深さにより異なります。次の4つのうち、どのケースにあたるかで判断してください。
☆近親者や親しい友人の場合
すぐに遺族のもとへ玄関でお悔やみを述べ、あらためて通夜にうかがう旨を伝えて帰宅します。
日頃から親密なつきあいをしてきた場合は、手伝いを申し出ましょう。
☆一般的な友人や知人、あるいは近親者や親しい友人の場合
弔意を伝えると同時に通夜や葬式・告別式の日時、場所、宗旨や形式などの情報をもらい、必要に応じてほかの友人・知人、上司や担当部署に報告します。後日、葬式・告別式か通夜に参列し、香典を供え焼香します。
通夜は本来、身内のための儀式なので、一般の弔問客は告別式に参列するべきですが、最近は通夜での焼香も認められています。どちらに参列するかは相手との関係から判断します。
☆ビジネス関係者の場合
香典や供物を贈るのは会社の規則や慣例に従いますが、親交が深い場合は通夜から参列します。
☆隣近所に住む人の場合
日ごろから親しく近所づきあいしてきたならすぐに弔問し、お悔やみを述べます。必要なものの準備・購入、食事の用意など、裏方の手伝いを申し出てもよいでしょう。
特別親しい間柄でなかった場合は、玄関で弔意を伝え、あとで通夜や葬式・告別式に弔問します。
連絡に関する注意点について
なお、通夜や葬式・告別式の場所や日時を知りたいからと、むやみに喪家へ電話すると、さまざまな準備に追われる喪家の迷惑になるので慎みましょう。
お悔やみの服装と香典について
通夜の前に弔問する際に、喪服を着ていくのはいけません。準備していた印象を与え失礼にあたるので、地味な平服か通勤着で弔問します。
通夜の前なので香典も不要です。
弔問のマナーについて
遺族から望まれたら受けるべきです。しかしどうしてもつらい場合や、代理で弔問し故人と面識がないような場合は「悲しみが増してしまいますので」のひと言で辞退できます。
遺体との対面の作法は、以下のとおりです。
1.遺体の枕元に正座し、両手を軽くついて一礼する。遺族が白い布を上げてくれたら、故人を拝顔し、合掌する。
2.拝顔し終えたら、少し下がって両手をついて一礼。遺族にも一礼し、退席する。
☆弔問でのNGなマナー
遺族がすすめないのに対面を申し出たり、白い布をめくったりするのは、遺族にも故人にもたいへん失礼な行為です。
弔問できない場合について
出産が近い、入院・療養中、高齢などの理由で弔問できない場合は、代理人に弔問してもらうか、弔電を打ってから、お悔やみの手紙を出します。
代理人は喪家と面識がなくても構いません。
「冠婚葬祭 マナーの便利帖」より